にっぽんのうた

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七里ヶ浜の哀歌(真白き富士の根)

七里ヶ浜の哀歌(真白き富士の根)

♫ ましろきふじのね みどりのえのしま ♪

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      七里ヶ浜の哀歌         作詞:三角 錫子
                     作曲:ジェレマイア・インガルス


 ましろきふじのね みどりのえのしま  : 真白き富士の根 緑の江の島
 あおぎみるも いまはなみだ      : 仰ぎ見るも 今は涙
 かえらぬじゅうにの おおしきみたまに : 帰らぬ十二の 雄々しきみ魂に
 ささげまつる むねとこころ      : 捧げまつる 胸と心


 ボートはしずみぬ ちひろのうなばら  : ボートは沈みぬ 千尋の海原
 かぜもなみも ちさきうでに      : 風も波も 小さき腕に
 ちからもつきはて よぶなはちちはは  : 力もつきはて 呼ぶ名は父母
 うらみはふかし しちりがはまべ    : 恨みは深し 七里ヶ浜辺


 みゆきはむせびぬ かぜさえさわぎて  : み雪は咽びぬ 風さえ騒ぎて
 つきもほしも かげをひそめ      : 月も星も 影をひそめ
 みたまよいずこに まよいておわすか  : み魂よ何処に 迷いておわすか
 かえれはやく ははのむねに      : 帰れ早く 母の胸に


 みそらにかがやく あさひのみひかり  : み空にかがやく 朝日のみ光
 やみにしずむ おやのこころ      : 暗に沈む 親の心
 こがねもたからも なにしにあつめん  : 黄金も宝も 何しに集めん
 かみよはやく われもめせよ      : 神よ早く 我も召せよ


 くもまにのぼりし きのうのつきかげ  : 雲間に昇りし きのうの月影
 いまはみえぬ ひとのすがた      : 今は見えぬ 人の姿
 かなしさあまりて ねられぬまくらに  : 悲しさ余りて 寝られぬ枕に
 ひびくなみの おともたかし      : 響く波の おとも高し


 かえらぬなみじに ともよぶちどりに  : 帰らぬ波路に 友よぶ千鳥に
 われもこいし うせしひとよ      : 我も恋し 失せし人よ
 つきせぬうらみに なくねはともども  : 尽きせぬ恨みに 泣くねは共ども
 きょうもあすも かくてとわに     : 今日も明日も かくてとわに


この歌は1910年(明治43年)1月23日に起きた、逗子開成中学校の生徒12人を乗せ
たボートが転覆、全員死亡した事件を歌った哀歌です。

その年の2月に追悼大会があり、鎌倉女学校生徒らによって、鎮魂歌としてこの歌が初
演されたそうです。

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1915年(大正4年)にレコードが発売され、翌年には「哀歌(真白き富士の根)」の
題名で歌詞と楽譜が刊行されました。

この頃から演歌師によって一般に広まり、歌謡曲として知られるようになりました。
(参考資料:Wikipedia)

その後に松竹や大映によって映画化もされています。

伴奏を付け終わってからこの文章を書いていたのですが、事故の日にちを見てびっく
りしました。なんと110年前の今日、この日なんですね、まったくの偶然です。

こういう事もあるんですね、改めて詩を読み返していると本人は元より、家族の悲し
みが如何ほどであったかと、胸が痛くなります。


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ピアノやギターで弾いて子供と一緒に歌ったり、リラックスして聞きながらの
お昼寝など
ご家族でお楽しみいただけます、ぜひご覧ください。